きづがわ瓦版

ことのはぐさ

2018.01.18 弁護士 横山精一|飼い犬が他人にけがをさせた場合の飼い主の責任


 飼い犬を散歩させていたときに、犬が通行人をかんでけがをさせたような場合には、飼い主が責任を取らなければならないのが原則です。民法718条は「動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任がある」としています。しかし、「相当の注意をもって管理をしたとき」は責任を負わないとしています。そこで、どの程度の注意をしていれば、責任を負わなくてよいかが問題となります。


 この問題について、最近、興味深い判決がありました。Aさんは、犬を放して遊ばせる「ドッグラン」内で、小型犬を遊ばせていました。そこに、大型犬2頭が、互いに追いかけ合うように走ってきて、Aさんにぶつかり、Aさんは転倒し怪我をしました。そこで、Aさんは、この事故により生じた損害の賠償を求め、裁判を提起しました。
 これに対して裁判所は、以下の事情を考慮してAさんの請求を認めました(平成28年12月26日神戸地裁判決 判例時報2342号61頁)。
 ①被告(大型犬の飼い主)らが飼い犬の動向を十分監視していたというには疑問があること。
 ②大型犬2頭がAさんに衝突するまでの間、被告らが大型犬に対して、制止する行動を一切取っていない。
 ③Aが、この施設で危険な状況を作出した事情はうかがわれない。

 

 ドッグランは、犬を自由に遊ばせることを前提とした施設ですので、どこまで飼い主が飼い犬の動向に注意しなければならないのかについては、微妙な問題があります。ドッグランでの衝突事故についても、飼い主が「相当の注意」を尽くしていたとして、責任が否定された事案も存在します。
 結局は、飼い主が「相当な注意」を尽くしていたか否かが分かれ目になります。


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