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ホーム 弁護士コラム 2026年掲載分 父の死後23年以上が経過した後に提起された認知の訴えに関する令和5年7月7日千葉家裁館山支部判決について

弁護士コラム

COLUMN

弁護士 横山精一
弁護士 横山精一

2026.02.20

弁護士 横山精一

父の死後23年以上が経過した後に提起された認知の訴えに関する令和5年7月7日千葉家裁館山支部判決について

2026.02.20

弁護士 横山精一

父の死後23年以上が経過した後に提起された認知の訴えに関する令和5年7月7日千葉家裁館山支部判決について

(認知、死後認知とはどういうものか)
 本来、認知とは、婚姻外に生まれた子(「嫡出でない子」)を、血縁上の父母が、自分の子であることを認める行為を意味します(民法779条)。
 認知は戸籍法に基づく届出等によって行われます(民法781条)。ところで、子の出生届には、医師等による出生証明書の提出が求められ、そこに分娩者である母の氏名が明記されています。そこで母子関係にまで、認知が必要であるかが争われたことがありましたが、最高裁は、「母とその非嫡出子との間の親子関係は、原則として、母の認知を俟たず、分娩の事実により当然発生すると解するのが相当である」と判断しました(最高裁昭和37年4月27日判決)。そこで、婚外子の認知は、事実上、父と子の間の問題となります。
 子、その直系卑属等は、認知の訴えを提起することができます。ただ、父が死亡した後の認知(死後認知)については、父の死亡の日から3年を経過したときは、認知の訴えができない旨が規定されています(民法787条)。
 この点について、最高裁は、父の死亡の日から3年1か月を経過した後に父の死亡の事実が子の法定代理人(子の母)らに判明した事案について、父の「死亡の日から」という起算点について、「父の死亡が客観的に明らかになったとき」にずらしうる可能性を認めました(最高裁昭和44年11月27日判決)。
 最高裁判決以外でも、中国残留孤児の事案で「訴え提起が不可能である事情が解消したとき」、すなわち日中平和条約が締結されて日本に入国することができた時から起算するとした判決(福岡高裁昭和60年7月2日判決)や、父死亡後18年が経過した事案で、子が父を特定しその死亡を知った時点を起算点とした判決(京都地裁平成8年10月31日判決)等があります。
 立法論としては、子の側からの請求に期間制限を設ける必要性がないと主張する学説もあります。
 今回、紹介する裁判例は、父が死亡してから23年以上が経過した後に認知の訴えが提起が認められた事案であり、期間制限を緩和する一つの事例と言えます。

 

(事案の概要)
 本件は、Xが、平成12年に死亡したAの子であるとして、Aの死亡後23年以上が経過した令和5年3月7日、死後認知の訴えを提起した事案です。
 Xは、昭和54年に出生し、その1か月後にAの弟であるB名義でXを認知する内容の認知届が提出されました。
 Aは平成12年に死亡しました。
 その後、令和1年7月10日、BはXを相手方として、調停を申し立て、令和2年3月6日、BによるXの認知を無効とする判決が言い渡され、同年3月24日、この判決が確定し、3月30日、Xの戸籍上の父の欄からBが消除されました。
 令和3年2月28日、Xは、Xの戸籍上の父の欄からBが消除されたことを知り、令和5年3月7日、死後認知の訴えを提起ました。
 この提訴は、①父であるAが死亡してから23年以上、②認知無効判決が確定してから2年11か月③XがXの戸籍上の父の欄からBが消除されたことを知ってから約2年が経過していました。
 死後認知の提訴期間の始期について、①とすれば期間が経過しています。②③であれば、期間内に提訴したこととなります。
 この点について、千葉家裁館山支部令和5年7月7日判決は、提訴期間の始期を認知無効の判決が確定した令和2年3月24日(上記の②)とし、Xの訴えが適法であると判断しました。

 

(千葉家裁館山支部判決の判断)
 本判決は、民法が、死後認知の訴えについて、出訴期限を定めた趣旨は、身分関係の法的安定と認知請求者の利益保護との調整にあり、身分関係の安定のためには、当事者の認識によって出訴期間の期間が左右されるとされることは相当ではないとした上で、以下の3点から、出訴期間の始期を認知無効の判決が確定した令和2年3月24日としました。
①Xは、DNA鑑定の結果が出るまではAが自分の父であることを知らなかった。
②Xは、本件認知無効判決が確定するまでの間、Bの子としての身分を有していたのであるから、その間は、認知の訴えを提起しても目的を達することはできなかった。
③Aが死亡して3年以上経過した後に、戸籍上の父であるBから認知無効確認訴訟が提起され、戸籍上父がいない状態となったことが認められ、このような場合まで、Aの死亡日をもって出訴期間の起算日とすることは、Xに酷である。

 尚、この判決は確定しています。

 

(身分関係の法的安定と認知請求者の利益保護の調整)
 死後認知が、父の死亡後3年に限定されている趣旨は、身分関係の法的安定と認知請求者の利益保護との調整にあります。人が死亡した後に相続手続が始まります。そして、一般的には、数年後には相続人間で遺産相続について協議をし、合意がされ、相続手続は終了します。その後、相続人間の合意による相続を前提として、相続人の生活が組み立てられ、相続した遺産が処分されることもあるでしょう。このような事実の積み重ねがあり、それを前提として、取引も行われます。
 死後認知が認められた場合、この前提が覆され、身分関係の法的安定が揺らぐことになります。認知の効力は出生時に遡ります(民法784条)。ただ、第三者が既に取得した権利を害することはできません(同条但書)。
 それでは、第三者ではない、他の共同相続人に対する影響はどうでしょうか。
 他の相続人が遺産分割の協議を終了していない場合、認知を受けた子は、他の共同相続人に遺産分割の協議を求めることができます。
 他の相続人が既に遺産分割の協議が終了した場合は、他の共同相続人に遺産分割の協議のやり直しを求めることはできません。ただ、価額による支払請求、すなわち、相続分に基づく金銭請求ができます(民法910条)。この金銭請求権は、相続侵害を知った時から5年または被相続人が死亡した時から20年間は請求できます(民法884条)。
 もし、死後認知の訴えに期間制限がないとすれば、被相続人が亡くなってから20年間は、その他の共同相続人が全員で、遺産分割の合意をしていたとしても、その合意が覆ることもあり得るということです。これでは、人の死亡に基づく相続が、その人の死亡後20年も確定しないことになります。
 このような状態を避けるために、人の死亡後3年という期間制限が設けられました。
 認知をされていない子が、父の死を知ってから3年ではありません。子が父の死を知らなくても、父が死亡して3年たてば認知の訴えができないという強力な期間制限となります。
 この制限のため、父の死を知らず3年が経過すれば、認知への道は閉ざされます。
 しかし、事情によれば、この制限があまりにも不公正をもたらすことがあります。
 本件はそのような場合に当たります。そのような場合には、この期間制限による法的安定の要請は、一歩退くことになります。
                                       以  上

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