ことのはぐさ

2013.09.13 弁護士 鈴木康隆| 入院雑記


 今年は、8月9日から19日まで、大腸のポリープを切除するため成人病センターに入院した。 昭和62年に初めてポリープ切除の手術を受けて以来、毎年内視鏡での検査を受けていた。ただ、この検査はしんどいので、もう年も取ってきたからポリープもそんなにできないだろうと勝手に思って、ここ3年ほどこの検査を受けていなかった。

 今年に入って、奈良市から大腸がんの無料検診の通知があった。まあ何もないだろうけど念のためと思い、いつも血圧の薬をもらっている近所のお医者さんに頼んで、その検査を受けた。すると、大腸に異常がある、ということだった。年をとっても、ポリープの成長はまた別であることが解った。横着はするものではない。「これはもう、うちでは取れないから奈良の県立病院を紹介してあげる」と近所のお医者さんにいわれ、それで県立病院に出掛けて行ったところ、そこでも「うちでも内視鏡でとるのはちょっと難しい」といわれてしまった。こうして最終的に成人病センターで内視鏡手術ということになった。

 

 8月12日に手術をした。3時間もかかったと言われた(本人は麻酔がかかっているのでわからない)。ポリープは、かなり大きかったようだ。手術の日も含めて4日間全くの絶食だった。もっぱら点滴だけで過ごすのであるが、朝も昼も、そして夕方になっても、全く食事がないという生活は、実に張り合いのないものである。生活にメリハリがなくなってしまう。三度の食事がこんなにも生活のリズムを作っているのかと、改めて実感させられた。病院の廊下で食事を配る音が聞こえると、何ともやるせない思いがした。それで5日目から3分粥となった。まあ水のようなものだったけれど、それでも大いに感激したものである。翌日は、?分粥となり、かくして8月19日に無事退院することが出来た。
 医師の説明によれば、もう少し遅ければガンになっていただろう、と言われた。


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