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ホーム 弁護士コラム 2026年掲載分 刑法改正(その2):再度の執行猶予制度の拡大

弁護士コラム

COLUMN

弁護士 森信雄
弁護士 森信雄

2026.04.06

弁護士 森信雄

刑法改正(その2):再度の執行猶予制度の拡大

2026.04.06

弁護士 森信雄

刑法改正(その2):再度の執行猶予制度の拡大

2022年6月に刑法の一部改正がなされ、2025年6月1日から施行されました。今回は、再度の執行猶予制度の拡大を説明します。


1 執行猶予制度とは

 執行猶予とは、有罪判決に基づく刑の執行を一定期間猶予し、その期間中に新たに罪を犯さなければ、刑の言渡しが効力を失い、刑罰を免れる制度です。


2 初度(1回目)の執行猶予制度

 これについては変更ありません。

 前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない者(初犯)、前に拘禁刑以

上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又は執行を免除された日から5年以内に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない者について、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の言渡しをする場合に、情状により、1年以上5年以下の期間、執行猶予を付することができます。

 今回の改正は、初度の執行猶予期間中に新たに罪を犯して処罰される場

合の、再度(2回目)の執行猶予に関するものです。


3 再度の執行猶予

(1)改正前

 前に禁固以上の刑に処せられその刑の全部の執行を猶予された者について、新たに1年以下の懲役又は禁錮の言渡しをする場合、情状に特に酌量すべきものがある場合、再度の執行猶予を付することができるとされていました。

 また、初度の執行猶予が保護観察付であった場合は、再度の執行猶予を付すことはできませんでした。


(2)改正後

 改正により、2年以下(改正前は1年以下)の拘禁刑で、情状に特に酌量すべきものがある場合は、再度の執行猶予を付することができることになりました。

 また、初度の執行猶予が保護観察付の場合であっても、再度の執行猶予を付することができるようになりました。

 ただし、再度の執行猶予が保護観察付であった場合、その期間中にさらに罪を犯して処罰される場合、3度目の執行猶予を付することはできません。


 今回の改正により、具体的な事情に応じて、社会内で改善更生、再犯防止を実現する機会が適切に与えられることが期待されます。

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