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ホーム 弁護士コラム 2020年掲載分 有期パート労働者の均等均衡待遇

弁護士コラム

COLUMN

弁護士 冨田真平
弁護士 冨田真平

2020.04.09

弁護士 冨田真平

有期パート労働者の均等均衡待遇

2020.04.09

弁護士 冨田真平

有期パート労働者の均等均衡待遇

1 パートタイム労働者及び有期雇用労働者についての均等・均衡待遇規定 

 2020年4月(中小企業は2021年4月)からパートタイム労働者及び有期雇用労働者についての法律である「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善に関する法律」(有期パート労働法)が施行されます。 

 これによって、パートタイム労働者や有期雇用労働者の労働条件については、比較対象となる正社員の労働条件との均等・均衡待遇が求められることになります(*もともと有期雇用労働者については労働契約法20条で均衡待遇の規定が、パートタイム労働者についてはパートタイム労働法に均等・均衡待遇の規定がありましたが、これらの規定が今回施行される有期パート労働法にまとめて規定されることとなりました)。 

 

2 均等待遇とは? 

 比較対象となる正社員と①職務の内容(業務の内容と責任の程度)及び②職務の内容・配置の変更の範囲がいずれも同じであれば、比較対象となる正社員と全く同じ待遇が求められます。これが均等待遇です。 

 したがって、比較対象となる正社員と職務の内容も職務内容・配置の変更の範囲も全く同じであるにもかかわらず、基本給やボーナスの基準が違っていたり、正社員に払われている手当が払われていない(あるいは金額が少ない)場合には、均等待遇の規定に違反していることになります。このような場合には、使用者に対し、正社員と同じ基準・同じ金額を支払うよう求めましょう。 

 

3 均衡待遇とは? 

 比較対象となる正社員と①職務の内容や②職務の内容・配置の変更の範囲に違いがある場合でも、比較対象となる正社員の待遇と比較して、職務内容などの違いに照らして不合理とされる相違を設けることは許されません。これが均衡待遇です。 

 したがって、比較対象となる正社員と職務の内容や職務内容・配置の変更の範囲が異なる場合でも、基本給やボーナスの基準が違っていたり、正社員に払われている手当が払われていない(あるいは金額が少ない)場合には、職務内容などの違いに照らしてこのような差をもうけることが不合理でないかが問題になります。 

 なお、不合理かどうかを判断するに当たっては、厚生労働省のガイドラインも参考になります。 (https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000469932.pdf) 

 例えば、ガイドラインでは、ボーナスについて、会社の業績等への労働者の貢献に応じてボーナスを支給している場合に、正社員と貢献度が同一であれば同一の、一定の違いがあればその違いに応じたボーナスを支給しなければならないとされています。 

 

4 説明義務を活かそう! 

 以上のような均等待遇や均衡待遇が実現されているかチェックするためには、そもそも正社員との間でどのような待遇差があるのか、どうしてそのような差が設けられることになったのかを知る必要があります。 

 そのための武器となる使用者の説明義務が有期パート労働法で新しく設けられました。 

 具体的には、労働者が、使用者に対して、比較対象になる正社員の待遇や自分の待遇との間の違い、その違いが設けられている理由(どのような事情を考慮してその違いを設けたのか)について、説明を求めた場合には、使用者はこれらの事項について労働者にきちんと説明をしなければならないとされています。そして、使用者がこの義務に違反してきちんと説明をしなかった場合には、説明をしなかったこと自体が待遇差の不合理性を基礎づけるひとつの事情になります。 

この説明義務を活かして、使用者に正社員との待遇差やそのような差を設けたり有をきちんと説明させましょう。 

 なお、民主法律協会の下記サイトでは、これらの説明をきちんと書面化するためのモデル要求書及びマニュアルが公開されていますので、是非一度ご覧下さい。 

http://www.minpokyo.org/information/2020/03/6859/ 

 

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