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ホーム 弁護士コラム 2014年掲載分 保釈の機会を広げる「保釈保証書発行事業」

弁護士コラム

COLUMN

弁護士 森信雄
弁護士 森信雄

2014.05.16

弁護士 森信雄

保釈の機会を広げる「保釈保証書発行事業」

2014.05.16

弁護士 森信雄

保釈の機会を広げる「保釈保証書発行事業」

 刑事事件で身柄を拘束され(勾留)、検察官が正式裁判の請求(起訴)をした場合、被疑者は被告人となり、身柄拘束は継続する。そこで、裁判所にの許可を得て、保釈金を納め、身柄を釈放してもらうのが保釈制度である。ただし、保釈はいつも認められるわけではない。
 保釈金額は犯罪の内容や被告人の生活環境等によってまちまちであるが、100万円を超える額が決められることが多い。しかし、誰もが多額の現金をすぐに用意できるわけではない。そこで、自力で保釈金を用意できない人々のために、従前から民間団体が運営する保釈金立替の制度があった。
それとは別に、最近、全国弁護士協同組合連合会(略称「全弁協」)が「保釈保証書発行事業」を始めた。
 親族(保証委託者)が資料を添え、弁護人を通じて全弁協に事前審査(資力調査が中心である。)を申込む。審査を通過すれば、弁護人は、全弁協の保証書を利用することを明示して、裁判所に対し保釈請求を行う。裁判所が保釈金額を決定して保釈を許可し、保証書によることを許可すれば、親族は弁護人を通じて、その2%の保証料と10%の自己負担金、すなわち保釈金額の12%相当額を全弁協の口座に送金する。全弁協は入金確認後、各単位協同組合を通じて、弁護人に保証書を交付する。弁護人が保証書を裁判所に提出すれば、保釈金を納付したのと同様に扱われる。
 判決言渡後、裁判所から全弁協に保証書を返還してもらい、全弁協に納付した金員のうち10%相当額の自己負担金は弁護人を通じて返還される。結果、保釈金の2%(保証料)が最終的な自己負担額となる。
 保釈金を現金で納付する場合に比べれば多少時間と手間を要するが、身柄を拘束された被告人にとって、保釈の機会が広がる有意義な制度であると言えよう。

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