大阪の会社を退職して兵庫県にある同業他社に就職したところ、そのことが前の会社に発覚し、その会社から、就業規則の規定に基づいて、退職金を全額不支給にすると言われてしまった場合、退職金を払ってもらえないのでしょうか?
退職者が競業をするのを防ぐために、退職後一定期間に同業他社に就職した場合、退職金の全部または一部を不支給とする規定をおいている会社がありますが、退職労働者にも職業選択の自由(憲法22条1項)があることから、このような規定があっても常に退職金の不支給が許されるわけではありません。
退職に至る経緯や退職の目的、退職従業員が競業関係に立つ業務に従事したことによって会社が被った損害などの様々な事情を考えて、会社に対する著しい背信性があるとはいえない場合には、退職金の不支給が認められない場合もあります。
冒頭のケースででは、大阪の会社から兵庫県の会社に移ったケースですが、前の会社と今の会社の事業展開する地域が重なっているかどうかなどもポイントになると考えられます。
詳しくは弁護士にご相談ください、。