ことのはぐさ

2011.04.21 弁護士 岩田研二郎 | 東日本大震災と弁護士のネットワーク


 東日本大震災と原発事故災害により被災されたり、避難生活をされている方々に心よりお見舞い申し上げます。

 弁護士会は、阪神淡路大震災に続き、中越地震などの法律相談活動を経験しており、日弁連にも災害復興委員会が組織されていることから、対策本部の立ち上がりも早く、日弁連や関係弁護士会がそれぞれに対策本部などを立ち上げて、まずできることとして義援金募集や法律相談マニュアルの編集にとりかかりました。

 そして現地への訪問が容易になった3月下旬より、弁護士会や弁護士ボランティアによる現地の避難所などの法律相談活動が開始されています。また福島原発の影響で東京周辺の埼玉アリーナ、東京武道館などに避難されている方への現地法律相談も行われています。

 岩手は4月中は東京からのアクセスが悪いので、伊丹から花巻空港に飛べる兵庫と大阪の弁護士が交代で震災相談に出向いており、当事務所の青木佳史弁護士(仙台出身)も、4月21日から岩手の被災地相談にはいっております。

 16年前の阪神淡路大震災のときは、大阪弁護士会より多数の弁護士が駆けつけて兵庫弁護士会の会員とともに避難所の小学校などでの法律相談をやりましたが、そのときは、まだ電子メールやインターネットが普及していないときで、大阪弁護士会で大急ぎでつくった震災相談QAを配布しての相談でし た。

  しかし、今回の支援に参加する弁護士のネットワークは、紙ベースではなく、メールとwebによる情報交換が盛んです。弁護士ボランティアによるメーリングリストには全国から1700名の弁護士が登録し、毎日数十通のメールが飛び交い、現地情報や法律相談の特徴を伝え、各単位会の取組みを情報交換しています。ときには、個別の質問があると、多数の人がそれをフォローして、阪神大震災のときの相談経験などが兵庫の弁護士などから発信されています。

  震災QAも、津波災害と原発災害の項目が追加されて、出版社の理解を得て、webに公開されて、誰でもアクセスできるようになっています。

 きづがわ共同法律事務所も、震災2日目には、なんば高島屋前で救援募金活動をしたり、福島県相馬市のご出身の弁護士さんの物資不足の訴えに応えて、所員で買い集めた缶詰や下着を相馬市役所にお送りするなど、支援活動を行っています。また福島から避難されて自宅が半壊された方が事務所に法律相談にこられましたし、大阪弁護士会でも、大阪に避難してこられた方々の相談にのろうと無料法律相談を開始しています。

 未曽有の大災害に負けず、被災された市民が少しでも安心できるように、弁護士と弁護士会は、専門知識やネットワークを生かして、少しでも役に立ちたいと考えています。


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