
繁昌亭でいっぱい笑いました
10月3日土曜日午前は繁昌亭1階を借り切って友の会のみなさまと鑑賞会をしました。総勢72名の参加でした。100人は優に入る会場だったのでもったいないことでした。しかもとっても楽しかったのでなおさらもったいないことでした。
一番手笑福亭喬介は子どもを寝かしつける様子を今昔で比較しつつ、現代の親の大変さを愉快に演じました。
二番手は桂三弥で古道具屋が安く仕入れた太鼓が高額で売れることになる話でした。古道具屋の夫婦のかけあいが懐具合で少しずつ変化していく様子が実に現実味があって、昔も今も庶民の夫婦とは
こんな感じだよねえ、と笑わされました。
三番手は趣向がかわって、いわみせいじの似顔絵描きの芸でした。氏名のひらがな文字がその人の似顔絵に変化していく腕前、最後までそれが何の絵でどこがどうなっているのかがわからないわくわく感、いわみせいじのほんわかおじさんムード、できあがった絵の暖かさなど、妙味のある芸でした。小さな会場ならではの舞台と客席との一体感もよかったです。
とりは桂あさ吉の「茶の湯」の落語。単純でばかばかしい筋なのに、芸人にかかるとこんなにおかしいのか、とガハガハ笑って、腹の皮よじれて、頭を椅子にぶつけてしまいました。
おかげさまで、終わったときは、腹の中からリラックスしていました。娯楽というにふさわしい味わいでした。
ああ、楽しかった。こんなに笑わせてもらってもったいないことでした。

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