きづがわ瓦版

ことのはぐさ

2020.11.16 弁護士 冨田 真平|休業を命じられた場合の対処法と休業支援金・給付金制度


 新型コロナウイルスの感染拡大等に伴い、会社から休業(完全休業や一部休業、シフト削減など)を指示される方が増えています。

 このような場合、まずは、会社に対して、休業した期間の10割の賃金を支払うよう,少なくとも賃金の6割相当の休業手当を支払うよう求めましょう。

 労働者を休業させるという判断を会社側が行った場合、民法536条2項の使用者の「責めに帰すべき事由」があると認められれば、会社に10割の賃金を支払う義務があり、また労働基準法26条の「使用者の責めに帰すべき事由」があると認められれば、会社に賃金の6割以上の休業手当を支払う義務があります。

 実際にこれらが認められるかどうかは個々の事情によりますが、大事なのは会社に対して「働く意思がある」ということと「賃金の支払いを求める」ということをしっかりと示しておくことです。そして、口頭だけでなく、書面やメールなど記録として残る形で示しておくことも大切です。

 また、会社がこのような賃金や休業手当の支払いに応じない場合に、労働者が直接申請して支援金を受けられる休業支援金・給付金という制度が新しく創設されました。

 これは、今年の4月1日以降、事業主から休業手当を受けることができなかった中小企業の労働者が、直接申請して支援金(休業前賃金の8割(日額上限1万1000円))を直接受けることができるという制度です(以下は令和2年11月16日時点のものです)。

郵送及びオンラインで申請が可能であり、申請期間は、令和2年4月~9月の休業については、和2年12月31日(木)まで、令和2年10月~12月の休業については、令和3年3月31日(水)までとされています。詳細は厚労省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html)をご覧下さい。

 この制度の対象になる方は、

 ①事業主の指示により休業し、

 ②当該休業に対して休業手当が受けられない

 ③中小事業主に雇用される労働者

 です。

 ①については、事業主の指示により休業していることを証明する必要がありますが、事業主が休業証明を拒む場合には、申請にあたってその旨申告すればよいとされています。ただし、その場合、労働局から事業主に対して報告を求め、事業主から回答があるまでは審査ができないとされており、支給までに時間を要する可能性があります。

 対象となる休業は、短時間休業なども対象になります。複数の事業所で働いている場合、複数事業所の休業についても申請可能です。ただし、申請時に複数事業所分の情報をまとめて申請する必要があり、1つの事業所の分を申請した期間については、後で別の事業所の分の申請ができませんので、この点は注意が必要です。

 ②については、当該休業期間に休業手当として何らか支給されていると、たとえ支給されている休業手当の金額が法定未満(6割未満)であったとしても対象にはなりません。他方で、休業手当が支払われている期間があったとしても、休業手当が支払われていない期間があれば、この休業手当が支払われていない期間については対象になります。

 雇用保険に加入していない昼間学生のアルバイトや、外国人、派遣労働者なども対象になります。派遣先の都合で派遣契約が解除されてしまった場合、派遣元事業主の指示により休業しており、休業中に休業手当が受けられない労働者であれば、対象となります。また、派遣契約が終了しても、派遣元事業主が労働契約を継続させた上で労働者を休業させ、休業手当を支払っていない場合には、対象となります。

 休業を指示された、シフトを減らされたなどあれば、一人で悩まずにまずは弁護士にご相談下さい。

 


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