きづがわ瓦版

ことのはぐさ

2022.10.03 弁護士 坂田宗彦|霊感商法と消費者契約法


 1980年代に大きな社会問題となった「統一教会」の霊感商法が、安倍元首相銃撃事件を契機に再び話題とされています。
 霊感商法については、最高裁をはじめとする司法機関で違法とされ損害賠償を命じる判断が出されていますが、2018年に改正された消費者契約法によって、ようやく契約の取消が認められるようになりました。すなわち、事業者(宗教団体を含みます)が、霊感等の特別な能力により、消費者にそのままでは重大な不利益が生じることを示して不安をあおって契約が必要と告げたような場合、締結された契約を取り消すことができるようになったのです(消費者契約法4条3項6号)
 もっとも、消費者契約法が対象とするのは、物品を売りつけたり、サービスを提供する「契約」です。最近でも、「統一教会」への多額な献金によって家庭崩壊した事例が報道されていますが、献金そのものは、「契約」ではなく寄付と考えれば、消費者契約法による規制になじまなくなります。とはいえ、寄付であっても、それが宗教法人など組織側に社会通念から外れるような勧誘行為や違法行為によるものであれば、損害賠償の対象となります。
 現在、消費者契約法が不当な勧誘として、契約取消の対象としているのは、霊感商法以外にも次のようなものがあります。
(1)重要事項について事実と異なる説明があった場合(不実告知)
(2)分量や回数などが多過ぎる場合(過量契約)
(3)不確かなことを「確実だ」と説明された場合(断定的判断の提供)
(4)消費者に不利な情報を故意又は重大な過失により告げなかった場合(不利  益事実の不告知)
(5)営業マンなどが強引に居座った場合(不退去)
(6)販売店などで強引に引き留められた場合(退去妨害)
(7)就職セミナー等(不安をあおる告知)
(8)デート商法等(好意の感情の不当な利用)
(9)高齢者等が不安をあおられる(判断力の低下の不当な利用)
(10)契約前なのに強引に代金を請求される等(契約締結前に債務の内容を実施等)
 なお、「取消し」ができる期間は、正しく判断できるようになった時点から1年間、契約の締結のときから5年間と決められています。
 消費者契約法による契約の取消は被害救済のための方法の一つであり、それが全てではありません。損害賠償などの救済方法が適切な場合もあります。


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