ことのはぐさ

2025.07.22 弁護士 岩田研二郎|写真は奥が深い(その3)


 最近は、ストリート・スナップ写真にはまっています。Youtubeの写真教室でも、多くの写真家が、撮り方の案内をしています。

 そこで言われていることは「街で光を探せ」という言葉。「撮影」とは「影」を「撮る」ことと言われ、光と影を探すのが大事だとの教えです。

 確かにカメラをモノクロ(白黒)モードにすると、色が消えるので、光と影と形が浮かび上がります。色がついていても光があたっていないと、モノクロでは目立ちません。またカラーでは目立たなかった黒い影が形として存在感を増してきます。

 そして、街の光景も光があたっている人や建物、光があたっていない人があること、またその光のあたり方も時々刻々、変わることもわかります。人間の社会と同じですね。

 銀塩フィルムに光と影と色を焼き付けたカメラの時代から、デジタルカメラとなり電子データとして記録した情報をパソコンの編集ソフトで編集調整できる時代になりました。レタッチ(編集)ソフトを使うと、一部だけを切り取ること(トリミング)、明るさのコントラスト(濃淡)を変えること、色調を変えることが画面の一部だけを特定してできる、不要なものを削除することができるようになりました(曇天から晴天に「空を入れ替える」というコマンドもあります。)

 撮影者の目で見えたものとは異なる画像を作り上げて、他人に見せるのは「真」実を「写」す「写真」ではないという意見もあるそうです。

 フォトコンテストに出品する写真は、どこまでの編集が許されるかが応募要項にのっています。多くのフォトコンテストの応募要項では、「色調やコントラストの調整、トリミングの変更はOK」ですが、過剰な演出と言えるような「加工」がされたものは出品できないとされています。例えば、複数の写真データの合成、レンズの汚れ以外の削除、極端なトリミングなどです。

 しかし「現代アートと写真」のYoutube動画を見ると、人と競うフォトコンテストとは違うアート(芸術)の世界では、データの加工を越えて、パソコンで独自にデータをつくりだした画像を紙に印刷したものをアートとして自己表現する芸術家も現れており、それを「写真」と呼ぶのかという「写真の拡張」論争も起きているそうです。


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